設備機器紹介
設備機器/はな AcuPulse30(LUMENIS社)
オトラムハンドピース   Acu Pulse 30 本体
CCD カメラ内蔵ハンドピース Acu Pulse 30 本体
 
 
鼓膜切開前の右滲出性中耳炎 開窓部分に赤く囲まれた照準をあわせます。
 
 
φ1.2㎜の正円窓を0.07秒、
無出血で開けた写真です。
無出血で開窓された右鼓膜

鼓膜(皮膚)と中耳腔(骨)で囲まれた空間を中耳といいます。中耳は鼻の奥(上咽頭)と耳管というトンネルでつながっています。耳管は鼓膜の外(外耳)と鼓膜の中(中耳)の気圧を等しく保つためにとても重要な働きをしています。小児の時期は耳管の発育が未成熟なため中耳炎を起こしやすい時期でもあります。

急性中耳炎を繰り返す場合は中耳炎の程度によりメスを用いた鼓膜切開術が必要なケースがあります。鼓膜を切開し、細菌が多量に存在する膿を出すことで痛みや発熱が劇的に改善します。また、中耳は骨に囲まれているため飲み薬が行き渡りにくく、耐性菌の問題もあるため鼓膜を切開し、外気に触れさせることで中耳炎の症状を緩和し抗菌剤の使用期間を少なくすることで耐性菌を増やさないようにすることも可能と考えます。

繰り返す急性中耳炎で何回も鼓膜切開を行わなければならないケースや、耐性菌が原因である場合、レーザー鼓膜切開術を行うことで約 14 ~ 17日間鼓膜に穴が空いた状態が保てます。鼓膜に穴が開いている期間が長いほど効果的です。また、無出血、無痛で行えること、入院を必要としないことなど、ほとんどデメリットはありません。

難治性中耳炎(繰り返す急性中耳炎や治らない滲出性中耳炎、好酸球性中耳炎)の方には特に良い適応と考えますので、そのような方は院長にご相談ください。